昨年6月の鹿児島、沖縄離島の旅。
この旅、最後の日程であり、旅の目的でもある沖縄慰霊祭の参加。
昨夜は、雷が鳴り響く夜だったが、朝からいい天気となった。
6月23日は、沖縄の終戦の日となり、毎年、沖縄慰霊祭が沖縄本島南部の平和記念公園で行われる。
暑い中、お偉いさん方のあいさつがあり、黙とうが捧げられた。
その後、お焼香となったのだが、驚いたことに多くの参列者がお焼香をせずに帰って行った。
なぜなのだろうと、深い疑問を覚えた。
去年訪れた、広島の平和記念式典とは、また違う空気を感じた。
沖縄戦においては、多くの民間人が亡くなったことで知られるが、そのうち日本兵に自決を強要されたなどの話しをよく聞く。
公園に隣接する平和祈念資料館に展示されている、戦争体験談などの話しを読んでみても、そのほとんどが同じような事を語っている。
それだけを読んでしまうと、全てがそうであったかのように感じてしまう。
平和祈念資料館は、平和祈念式典の日に無料開放されるため、多くの人でにぎわうが、数日前に一通りのものは見たので、暑さから逃れるために中で休んでいると、一人のおばさんに声をかけられ、少し話しをしていると、私が内地の人間だと知り態度がだいぶ変わり「何しに来たんだ?」と言われたので、「祈りに来たのだ」と言うと、「あんたの住んでいる所では、沖縄の慰霊祭をやらないのか?」などと言い出した。
内地の人間や、日本兵に対する憎悪を、現在進行形で感じるような一日。
皆が皆と言うわけでない事は、十分に分かっているが、戦争体験者でなくとも、いまだに戦争を終わらせられていない人も多くいることも事実だろう。
それぞれの思想に対する是非など、全くわからないが、今日は静かに祈りたいと思う。